マットレス全11種類の違い&正しい選び方【保存版】

マットレス選びが難しいと感じた人に向けて、種類の違いは何なのか、どういう基準で選べばよいのかを分かりやすく解説していきます。

とりあえず口コミで評価が高いから、腰痛対策は硬めが良いと聞いたから、安いからという理由でマットレスを選ぶと、失敗する可能性が高くなります。

じっくり選び方も勉強していきましょう。

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この記事を書いた人
みんかつ
マットレス・枕レビューブログ

みんかつ運営者。実際に寝具を企画・販売しているプロの目線で、寝具を正直な感想でぶっちゃけレビューしています。家にマットレスが30個以上。置く場所がもうありません。寝具選びはぜひご相談ください。

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マットレスの素材&構造の種類11コ

マットレス選びに入る前に、全体像の把握としてマットレスの種類を知りましょう。

マットレスの種類には、素材と構造の掛け合わせで合計11種類あります。

ここでは各種類の特徴をみていき、最後に比較表にまとめています。

まずは各種類の簡単な説明を表にまとめたので、そちらをご覧ください。

各種類の特徴は表のあとで解説していきます。

マットレスの種類 特徴
スプリングマットレス
①ポケットコイル
ポケットコイルの内部構造
独立したコイルによる点で支える働き
②ポケットコイル(センターハード)
ポケットコイルの内部構造
中央の腰部分が硬めのポケットコイル
③ボンネルコイル
ボンネルコイルの構造・全体
連結したコイルによる面で支える働き
④連結可動式コイル
ボンネルコイルの連結構造
コイルの連結部分に可動域が生まれ、面かつ点で支える働き
ノンスプリングマットレス
⑤高反発ウレタン
ウレタンマットレスのイメージ画像
反発力の高いスポンジのような素材により体をポンッと支える
⑥低反発ウレタン
ウレタン・ラテックス素材を押してみた
反発力の低いスポンジのような素材でもっちり体を包んで支える
⑦高反発(低反発との2層構造)
2層構造のウレタンフォームマットレス
低反発で柔らかく沈み込み、高反発でしっかり支える
⑧高反発(凹凸構造・波型構造)
凹凸構造のプロファイルウレタン
デコボコで少し沈み込み、下層でしっかり支える
⑨高反発(センターハード・ゾーニング)
センターハード・マットレス
背中・脚の部分よりも腰部分が硬めになった高反発
⑩高反発ファイバー
ファイバーマットレスの素材
水で濡れても大丈夫なポリエチレン素材
⑪高反発ラテックス
ラテックスマットレスの素材
ウレタンよりも反発力のあるラテックス素材

種類①ポケットコイル

ポケットコイルの内部構造

ポケットコイルは、独立したコイルを垂直に並べたマットレスの種類。「点」で体を支える働きをします。ホテルのベッドでよく使われているのがこの種類です。寝心地が良く、寝返りもしやすく、通気性も良い、耐久性も良い一方、値段が高いのが欠点。お金をかけて睡眠に投資したい人は、このポケットコイルがおすすめ。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□□□■■■■柔
値段相場 8万円~15万円
耐久性 5年~20年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 20cm~30cm
重さ 18kg~50kg
代表ブランド

種類②ポケットコイル(センターハード)

ポケットコイルの内部構造

センターハードのポケットコイルは、普通のポケットコイルとは違い、中央の腰部分のコイルを硬めにしたマットレスの種類。主にコイルの線径(線の太さ)を太くすることで硬い感触にしています。腰の沈み込みを抑えるので腰痛対策におすすめのタイプです。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□□□■■■■柔
値段相場 8万円~15万円
耐久性 5年~20年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 20cm~30cm
重さ 18kg~50kg
代表ブランド

種類③ボンネルコイル

ボンネルコイルの構造・全体

ボンネルコイルは、点で支えるポケットコイルとは違い、コイル同士が連結しているマットレスの種類。「面」で支える働きをします。値段は安いですが、寝心地が悪いので、おすすめしていません。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬■■■□□□□柔
値段相場 1万円~3万円
耐久性 3年~8年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 15cm~30cm
重さ 15kg~30kg
代表ブランド 特になし

種類④連結可動式コイル

ボンネルコイルの連結構造

可動式連結コイルは、ボンネルコイルに似た構造ですが、コイル同士の連結部分にゆとりがあるため、ポケットコイルの点で支える働きに近いマットレスの種類。ポケットコイルとボンネルコイルの良いとこどりをした構造です。ポケットコイルと同様、睡眠に投資したい人におすすめ。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□■■■■□□柔
値段相場 10万円~20万円
耐久性 5年~20年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 20cm~30cm
重さ 18kg~50kg
代表ブランド

種類⑤高反発ウレタン

ウレタンマットレスのイメージ画像

高反発ウレタンは、反発力のあるスポンジのような素材を使用したマットレスの種類。近年人気で、安いのに寝心地が良いのが特徴。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬■■■■□□□柔
値段相場 3万円~5万円
耐久性 3年~10年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 8cm~15cm
重さ 8kg~20kg
代表ブランド

種類⑥低反発ウレタン

ウレタン・ラテックス素材を押してみた

低反発ウレタンは、高反発ウレタンよりは反発力が小さく、しっとり沈み込むマットレスの種類。低反発1枚で使用するより、薄い低反発マットレスを他の寝具の上に重ねて、寝心地を向上させる目的で使用することが多いです。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□□□■■■■柔
値段相場 2万円~4万円
耐久性 3年~5年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 3cm~7cm
重さ 5kg~10kg
代表ブランド

種類⑦高反発(低反発との2層構造)

2層構造のウレタンフォームマットレス

2層構造の高反発は、上層が低反発、下層が高反発という構造をしたマットレスの種類。適度な沈み込みと、しっかり支える働きをします。高反発マットレスの種類の中でも最近人気となっている構造。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□□■■■■□柔
値段相場 3万円~8万円
耐久性 3年~10年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 8cm~20cm
重さ 8kg~20kg
代表ブランド

種類⑧高反発(凹凸構造・波型構造)

凹凸構造のプロファイルウレタン

凹凸構造(プロファイル加工)または波型構造(ウェーヴ加工)の高反発ウレタンは、マットレスの表面3cm~5cm程度がデコボコしたマットレスの種類。1つ前の二層構造同様に、上層が柔らかくなるので、適度に沈み、しっかり下層で支える働きをします。デコボコにより少し通気性がよくなるメリットがあります。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□■■■□□□柔
値段相場 3万円~5万円
耐久性 3年~8年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 8cm~15cm
重さ 8kg~20kg
代表ブランド

種類⑨高反発(センターハード・ゾーニング)

センターハード・マットレス

センターハードまたはゾーニング構造の高反発ウレタンは、腰を支える中央部分が硬めになっているマットレスの種類。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□■■■□□□柔
値段相場 3万円~5万円
耐久性 3年~10年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 8cm~15cm
重さ 8kg~20kg
代表ブランド

種類⑩高反発ファイバー

ファイバーマットレスの素材

高反発ファイバーは、水に弱いウレタンとは違い、水に濡らしても大丈夫な樹脂(主にポリエチレン)素材でできたマットレスの種類。汚れても洗うことができます。寝汗をよくかく人、通気性重視の人、アレルギー持ちの人におすすめな素材。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□■■□□□□柔
値段相場 2万円~6万円
耐久性 3年~5年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 3cm~10cm
重さ 10kg~20kg
代表ブランド

種類⑪高反発ラテックス

ラテックスマットレスの素材

高反発ラテックスは、ウレタンよりも反発力が高いマットレスの種類。高反発ウレタンの上位版とイメージしましょう。ただし、その分値段が高いのと、通気性が少し悪いのがネックで、夏が多湿な日本ではあまり馴染みがありません。購入はおすすめしていません。

比較項目 特徴
硬さ範囲 硬□□□■■■□柔
値段相場 10万円~20万円
耐久性 5年~10年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 10cm~20cm
重さ 10kg~30kg
代表ブランド

マットレスの種類の違いまとめ【一覧比較表】

ここまで紹介してきたマットレスの種類の違いを、一覧表にして比較しやすくまとめました。

たくさん種類を紹介しましたが、選ぶときにはメジャーで種類も豊富な「ポケットコイル」「可動式連結コイル」「高反発ウレタン(二層構造・凹凸構造を含む)」から選びましょう。

その他には、現在の寝具の寝心地を改善したい人は「低反発ウレタン」、通気性を良くしたい・水で洗うマットレスが欲しい人は「高反発ファイバー」を選ぶのがおすすめ。

「ボンネルコイル」は値段は安いが寝心地が悪く、「ラテックス」は値段は高いが寝心地はそこまでなので、この2つは選ばなくて良いです。

比較項目 ポケットコイル ポケットコイル
(センターハード)
ボンネルコイル 可動式連結コイル 高反発ウレタン 低反発
ウレタン
高反発
二層構造
高反発
凹凸構造
高反発
センターハード
高反発
ファイバー
ラテックス
イメージ ポケットコイルの内部構造 ポケットコイルの内部構造 ボンネルコイルの構造・全体 ボンネルコイルの連結構造 ウレタンマットレスのイメージ画像 ウレタン・ラテックス素材を押してみた 2層構造のウレタンフォームマットレス 凹凸構造のプロファイルウレタン センターハード・マットレス ファイバーマットレスの素材 ラテックスマットレスの素材
硬さ範囲 硬□□□■■■■柔 硬□□□■■■■柔 硬■■■□□□□柔 硬□■■■■□□柔 硬■■■■□□□柔 硬□□□■■■■柔 硬□□■■■■□柔 硬□■■■□□□柔 硬■■■■□□□柔 硬□■■□□□□柔 硬□□□■■■□柔
値段相場 8万円~15万円 8万円~15万円 1万円~3万円 10万円~20万円 3万円~5万円 2万円~4万円 3万円~8万円 3万円~5万円 3万円~5万円 2万円~6万円 10万円~20万円
耐久性 5年~15年 5年~15年 3年~8年 5年~15年 3年~10年 3年~5年 3年~10年 3年~8年 3年~8年 3年~5年 5年~15年
体圧分散
寝返り
通気性
厚さ 20cm~30cm 20cm~30cm 15cm~30cm 20cm~30cm 8cm~15cm 3cm~7cm 8cm~20cm 8cm~15cm 8cm~15cm 3cm~10cm 10cm~20cm
重さ 18kg~50kg 18kg~50kg 15kg~30kg 18kg~50kg 8kg~20kg 5kg~10kg 8kg~20kg 8kg~20kg 8kg~20kg 10kg~20kg 10kg~30kg
代表ブランド 特になし

マットレスの種類の選び方

マットレスの選び方は「自分に合った硬さを選ぶこと」が基本です。

①硬さ&構造の選び方:体型(体重)・寝姿勢・体の悩みに応じて

マットレスで重要なのが「自分に合った硬さを選ぶこと」です。

マットレスに横になったときに、立っているときと同じような一直線の姿勢になっていることが理想とされています。

マットレスごとに素材と構造の違いから硬さと沈み込み方が変わります。このことを念頭に入れていないと、とりあえず口コミで人気のマットレスを選んでしまい、自分の硬さに合わずに失敗することが起きます。

マットレスの硬さ選びの重要さ

ほとんどのサイトは「姿勢が綺麗になるものを選ぶ」といった話だけに留まりますが、ここから具体的な選び方を解説します。

まず、人に合う硬さを「寝姿勢」「性別」「体型」で求めます。

次に、その硬さを持つマットレスを「素材」と「構造」で探します。

この対応表をまとめたのが次の表になります。ここから自分に合ったマットレスの「素材&構造」と「硬さ」を知りましょう。

寝姿勢 性別・体型 素材&構造 硬さ マットレス例
仰向けのみ 女性 x 痩せ型
  • 高反発ウレタン
  • ポケットコイル
  • 可動式連結コイル
硬□□□□■□□柔
女性 x 普通
男性 x 痩せ型
硬□□□■□□□柔
女性 x やや肥満
男性 x 普通
硬□□■□□□□柔
女性 x 肥満
男性 x やや肥満
硬□■□□□□□柔
男性 x 肥満 硬■□□□□□□柔
横向きのみ
or
仰向け&横向き
女性 x 痩せ型
女性 x 普通
男性 x 痩せ型
  • 高反発(2層構造)
  • 高反発(凹凸構造)
  • ポケットコイル
  • 可動式連結コイル
硬□□□□■■□柔
女性 x やや肥満
男性 x 普通
硬□□□■■□□柔
女性 x 肥満
男性 x やや肥満
硬□□■■□□□柔
男性 x 肥満 硬□■■□□□□柔
うつ伏せのみ 痩せ型
  • 高反発ウレタン
硬□□□■□□□柔
普通 硬□□■□□□□柔
やや肥満 硬□■□□□□□柔
肥満 硬■□□□□□□柔

上記に加えて、腰痛・肩こり・猫背といった体の悩みごとに、多少硬さの選び方を変える必要があります。下記を参考に、自分に合う硬さレベルを変えましょう。

悩み 寝姿勢 硬さの調節
腰痛 仰向けのみ
横向き&仰向け
1段階硬く
横向きのみ
うつ伏せ
変更なし
肩こり 横向きのみ
横向き&仰向け
1段階柔らかく
仰向けのみ
うつ伏せ
変更なし
猫背 仰向けのみ 1段階柔らかく
横向きのみ
横向き&仰向け
うつ伏せ
変更なし

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②機能性&サービスの有無を選ぶ

マットレスは寝心地以外の条件で選ぶこともあります。

ニーズ 機能性
  • 失敗したら返品したい
  • 家で寝心地を試したい
  • コンパクトに収納したい
  • 簡単に折りたたみたい
  • 汚れる可能性がある
  • 水で洗いたい

③厚さの選び方:使い方に応じて

マットレスの厚さには3cm〜30cmと、かなり幅があり、何cmの厚さを選べばよいか迷いがちです。

ベッドフレームの上に置いて寝るなら厚さ10cm以上、床に敷くなら底付き感なく通気性も考慮して8cm〜15cm、現在の寝具の寝心地を向上させる目的なら3cm〜6cmを選びましょう。

使い方 厚さ
ベッドの上で使う
(ベッドマットレス)
一般的なベッドマットレス
  • 厚み10cm以上
  • 5万円~15万円
  • ベッドフレーム(1万円~3万円)を買う必要あり
床に直接敷く
(敷布団タイプ)
三つ折りマットレス
  • 厚み8cm~15cm
  • 3万円~6万円
  • カビ対策を気にする必要あり
寝具に重ねる
(トッパー)
マットレストッパーを持ち上げる
  • 厚み3cm~6cm
  • 2万円~3万円
  • 今お使いのマットレスか敷布団の上に重ねる
  • 現在の寝具の処分不要

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